以前のフレームは、ケーブル外装タイプでしたが、最近のフレームは、ほとんどケーブル内装タイプです。
自転車をフレームから組立する手順は様々でしょうが、手順をよく考えないで組むと後で、もう一度、組み直す手間が増えてしまいます。注意点を含めて、まとめてみましたので参考までに(^^ゞ
1.組立する前に
組立する前にフレームをチェック。その後、以下のことが必要だと思います。
※取付ネジ穴の再タップ
理由:中華物に限らず海外製品はネジ穴の精度が、いまいち。ブレーキキャリパーやリヤディレイラー、BBなどの取付ネジ穴に塗装が乗っていたり、ネジ穴そのものの精度が悪く、同じピッチのボルトでもスムーズに締め込むことができません。
この状態で、ボルトの締め付けトルクをトルクレンチで設定していても無意味です。ブレーキキャリパーなどが固定されるまでにボルトの締め付け規定トルクに達し、締め付け不良が起こります。また、無理に締めると最悪の場合、ボルトを折ってしまいます。
こうならないように、あらかじめ取付ネジ穴の再タップをお勧めします。今回は、こちらの製品を使用しました。
E-Value (イーバリュー) タップダイスセット EV-20TD 20PCS @2.305円
フロントブレーキキャリパー取付穴用。M4×0.7のみ使用。ハンドルも必要なので(^^;; フラットマウントディスクブレーキキャリパーの取付ボルトは、ポストマウント用のボルトM5より、一回り細いM4を使っています。
ライト 中タップ M10×1.0 @755円
ディレイラーハンガー取付穴用、特殊ピッチなので、上記のセットに含まれていません。
2.ここに注意!
※いきなりBB(ボトムブラケット)の取付は、やめましょう。
理由:インターナルケーブルルーティング(ケーブル内装タイプ)フレームのシフトケーブル、リヤブレーキケーブルなどは、トップチューブ、ダウンチューブ~BBを経由して、チェーンステー~ディレイラー、リヤブレーキという経路です。
フレーム内のケーブル取り回しで、ほぼトラブりますねぇ(^^;)
ケーブルガイド(インナーケーブルガイド)が有ってもインナーケーブルが、BB部分で、うまく通ってくれない、不注意でケーブルガイドをフレーム内に落としたりすると大変です。
BBを先に取付た状態だと、最悪BBを外さないとディレイラー、リヤブレーキまでケーブルが配線出来ない!といったことに陥ります・・・。← 私も失敗しました(^^;)
Parktool IR-1インターナルケーブルルーティングキット @8.617円 を使う手も有ります。ケーブルが切れた、交換時に備えて持っていても良いですが・・・(^_^;
いずれにしてもケーブル内装タイプのフレームはメンテナンス性が良くないですね。
3.組立手順
★ハンドル~フレーム、チェーンステー~リヤディレイラー、リヤディスクブレーキまでのアウターケーブルの長さを決めて、インナーケーブル通す
各ケーブルを配線する為には、自転車に乗るポジションを決める必要があります。
他の自転車とポジションを合わせるなら、事前にサドルの座面(決まった座る位置)~ブラケットまでの長さなどを測っておきます。
見栄え、ステムの長さを変更、ハンドルを切った時に余裕があるか?、フレームとケーブルの干渉などを考慮してアウターケーブルの長さを決定します。
同様にチェーンステー~リヤディレイラー、リヤディスクブレーキまでのアウターケーブルの長さを決めて、インナーケーブルを通してしまいます。余分なケーブルは、カット。
※シマノ ロード用ブレーキケーブルセット
シマノ ロード用ブレーキケーブルセットは、Vブレーキ用です。インナーケーブルが2本入っていますが、フロント用はディスクブレーキ車には短すぎて、使えません。別途 2050mm×φ1.6mmのブレーキインナーケーブルが必要です。フロントフォーク ブレーキケーブル外装式のディスクブレーキでは、アウターケーブルも長い物が必要です。
各ケーブルにはケーブルアジャスター使用。ブレーキケーブルのアジャスターはシマノ BR-RS305付属の物を使用。
● ヘッドセット、フロントフォーク取付(コラムカットは、取り敢えず後で)
● 前後ホイール取付(ブレーキローター、カセットスプロケット装着済)
● シートポスト、サドル取付
臼式クランプとシートポストの接触面にファイバーグリップ塗布。塗らないとサドルが下がってきます。
● ハンドル(取付後、ブラケット取付)、ステム、スペーサー取付
●フロント及びリヤディレイラーの取付
※リヤディレイラーを取付ける前に
以前、本中華1号を組立て、暫くしてディレイラーハンガーが折れてしまいました。今、考えると、ディレイラーハンガーの調整不良ですね(T T) 中華物に限らず要確認です。
★ディスクブレーキキャリパーの取付
今回は、シマノ BR-RS305 フラットマウント メカニカルディスクブレーキを使いました。問題はリヤ(苦笑)
リヤブレーキキャリパーは、チェンステーを貫通したボルトによって固定されます。要はチェーンステーの厚みによって取付ボルトの長さが違うと言うことです。標準は、マウント厚25mm用?だったので別途、フレーム厚20mm ボルト長さ33mm Y8N208010を購入しました。ブレーキローターは、コントロール性重視で140mm。
ポストマウント用のディスクブレーキキャリパーを使うには別途、アダプターが必要です。アダプターを付けると、考える要素が増えるので、今回は見送り(^^;;
フロントブレーキは、キャリパー付属のケーブルガイドを使用しました。リヤは未使用。ブレーキローターは、制動力重視で160mm。
★BBの取付
BBはBB86、ベアリング圧入タイプ。このツールを使いました。
Lixada 自転車ヘッドセット インストールプレスツール MTBロードバイク BB86 / 90/91/92ボトムブラケット カッププレス インストールツール@1.208円
★クランクセット、チェーン取付
本中華1号のクランクセットをそののまま流用するつもりでしたが、問題発生(^^;; フロントディレイラーの位置を下限まで下げてもガイドプレートと大ギヤのすき間が大きすぎます。このまま、ディレイラーを調整しても問題が生じるので、アウターチェーンリングを46T(FC-CX50標準)から50Tに変更。
★フロントフォーク コラムカット、カーボンアンカーナット取付、ヘッドセット調整
フロントフォークのコラムカットは、パイプカッターと金ノコ使用。サービス品のヘッドセットにはカーボンアンカーナットが付属していましたが、こちらに交換。接触面が長く、固定力が強いので、お勧めです。
DIXNA(ディズナ) カーボンアンカーナット@1.296円
★バーテープ巻き
バーテープはTNI シリコンバーテープ使用。何回でも巻き直し可能、クッション性も良く、滑りにくいのですが、少し重いですね。
(TNI/ティーエヌアイ) (自転車用バーテープ) シリコンバーテープ (黒) @2.246円
★ディレイラー、ブレーキ調整
以上で完成しました\(^_^)/
私はプラモデル世代、遊ぶオモチャは、プラモデルや模型飛機など自分で組んだ物でした。
完成品で遊ぶんじゃなくて、非完成品から造る物と相場が決まってました(笑)
人と同じ物は嫌いです。皆さんも挑戦してみてください。楽しいですよ(苦笑)
次回は、走行編です。