昨日に続いてタイヤのお話しです。
自転車が走る上での抵抗を大別すると
1.Rollig resistant(転がり抵抗)
2.Gradient resistant(勾配抵抗)
3.Air resistant(空気抵抗)
4.Total resistant(トータル抵抗)=1+2+3
などが有ります。その他にメカの摩擦抵抗も有りますが・・・
興味の有る方は、Schwalbeの北米サイトに詳しく書かれているので、ご覧下さい。
自転車のメイン抵抗は空気抵抗で転がり抵抗はさほど影響力が無いように見えます。昨日の記事で平均速度がアップした事を報告しましたが、その真相や如何に?ということで考察・・・。
機材で変更した物はタイヤだけ。自転車、ホイール、チューブ、ポジション、乗る人も同じ。タイヤは交換しましたが、タイヤの幅もそんなに変わらず、重量のみ35g軽くなっただけです。
となると後はタイヤの転がり抵抗が怪しい・・・。人それぞれ感覚の違いによって漕ぎが軽いとかグリップが良いとかって以外と曖昧ですね(^^;; 数値化されているとハッキリ分かると思い調べてみました(苦笑)
これっ、これ!が見たかったんです(笑)
その名もBicycle Rooling Resistrance 最新メーカータイヤを同一条件で転がり抵抗を測定しているサイトです。選択しているタイヤはロードバイク用25C。今まで23C、25C、28Cサイズのタイヤを使ってきましたが走行性、快適性を考えると25Cサイズがベストと思われます。W数が少ないほど転がり抵抗が小さく良く転がります。
このテストは車輪に42.5kgのプリロードを掛け時速29km/hにおける必要W数を表示しています。一般的なサイクリストの出力は100~200Wと言われますが、10数Wの転がり抵抗を大きいとみるか小さいとみるか?ですね。
時速29km/h、空気圧60psi(4.1bar)と120psi(8.3bar)で一輪あたり3.5~5W、前後合わせると7~10W違います、スピードが半分の14.5km/hでも転がり抵抗は3.5~5W。体感上は大きく違うと感じるはずです。
ここで面白いのがタイヤ重量が重くても転がり抵抗は大きくならない点。
ハイグリップタイヤはタイヤコンパウンドが柔らかめでグリップは良いが変形しやすいので転がり抵抗は大きめとなります。ケーシングの剛性も影響しますし快適性、走行性、耐摩耗性、耐パンク性、重量、コストを考えると、サジ加減が難しい所です。最近のワイドリム化も太いタイヤに合わせたリム幅ということなんでしょうね。
ふたつのサイトによるとタイヤの転がり抵抗は
・太いタイヤ<細いタイヤ
・小径タイヤ<大径タイヤ
・タイヤ空気圧が高い<タイヤ空気圧が低い
・チューブラー>クリンチャー >チューブレス ≧ クリンチャー+ 軽量チューブ >クリンチャー+ ラテックスチューブ
クリンチャータイヤでもチューブが違うと
・一般的なチューブ>軽量チューブ ≧ ラテックスチューブ
ここでロードバイクは何故、細いタイヤ?と疑問が出てきますが、細いタイヤは回転質量が低く20km/h前後の一般的なスピードで巡航する場合、快適性を含めてエネルギー効率が高い事からのようです。
チューブレスタイヤ、転がり抵抗の少なさが売りでしたが細く高圧なロード用タイヤではクリンチャータイヤ+ラテックスチューブに凌駕されています。チューブレスなりのメリットは有りますが・・・。空気圧の低い自動車、オートバイ、MTBなら断然、チューブレスが優位に立ちます。Colnago EPSでチューブレスタイヤを使っていますがロードバイクタイヤとしてはクリンチャータイヤ+ラテックス(軽量)チューブで良いかもしれません。
タイヤを選ぶ時、転がり抵抗に限らず快適性、走行性、耐摩耗性、耐パンク性、重量、コスト、走行条件の中から個人の使用目的、どの部分を重視するかによって違ってくると思います。
どなたも自転車で移動する際、速く、快適に、楽に、安全で移動する事を望んでおられるでしょうね。
やはり平均速度がアップした要因は、タイヤ交換によると推測されます。
本中華1号はSchwalbe One 700✖25C + チューブはPanasonic R’AIRの組合わせで充分ですね(笑)
今まで、自転車におけるタイヤの転がり抵抗は見過ごされがちでしたが、いよいよ”タイヤ戦争勃発”の気がします・・・